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他の人と自分を比べて、劣っていると感じてしまう。
他の人がうまくいっていると、「自分はダメ」「自分には才能がない」と感じてしまう。
他の人が、「そんなことはないよ」「うまくやっていると思うよ」と、励まし、ほめてくれても素直に喜べない。
自分は、人から嫌われている、避けられていると思ってしまう。
他の人より自分が劣っていると感じることを「劣等感」と言います。
楽天の三木谷浩史氏は、
自己否定をする勇気は必要。それは、より良い仕事をするための姿勢であって、決して、ネガティブな後ろ向きの姿勢ではない
と、「成功のコンセプト」で述べています。
では、劣等感を強くしているものは、何?
コンプレックスは、同じ意味?
今回は、心理学の観点から考えてみますね。
劣等感とコンプレックス
「劣等感」とは、他の人より、自分が劣っていると感じることです。
いくつもの劣等感を感じる要素をかかえた状態を、「劣等コンプレックス」と心理学者のアルフレッド・アドラーは表現しています。
日本では、このアドラー心理学の表現が取り入れられ、劣等感とコンプレックスが同じ意味に用いられるようになっています。
しかし、ユング心理学では、劣等感とコンプレックスは、全く違う意味になります。
コンプレックスとは、過去の体験や思考とそれに無関係な感情が、無意識の中で、繋がっている状態をさします。
無意識にあるものなので、本来は意識できません。
例えば、水に入ることにすごい恐怖を感じることがあれば、それは、水に関しての出来事と怖いという感情が無意識で結び付いていることになります。
自己標的バイアスについて
劣等感は、誰にでもあるものですが、それが強くなりすぎ、「いつも自分が・・・」と思い込んでしまう自意識が過剰な心理状態を、自己標的バイアスと言います。
アメリカの心理学者のフェニグスタインの実験によると、「この中に悪い成績を取った人がいる」と言っただけで、自分のことだと思った人は、20%もいたそうです。
興味のある方は、フェニグスタインの自己認識テストもあるので、試してみてください。
自動思考について
認知行動療法で用いられる用語で、ある状況で、常に同じ思考になることを「自動思考」と言います。
自動思考は、自分で考えていないのに、自動的に、根拠なく、ふと、思い浮かぶ思考のことです。
失敗した=私はダメな人間
メールの返事がこない=私は、嫌われている
家族が口を聞いてくれない=自分は愛されていない
上司が冷たい=自分は、無用な人間だ
テストで左右の人がすらすら問題を解いている=頑張っても無駄、きっと落ちる
日常生活で、探し物をしていて、「ここにあったはず」と勘違いして探している時はありませんか?
洋服を選ぶ時、自分は、赤い服は似合わないからと、暗い色の洋服ばかり探していませんか?
自動思考は、可能性の中から一つだけ選び出している状態です。
マイナスばかり探していると、プラスが見えてきません。
自分に対するネガティブの自動思考は、自分を傷つける悪癖!
紙に書いて、丸めてゴミ箱にポイしましょう。
自分の決めつけが、可能性の一つに過ぎないと思うことができたなら、自動思考は、外れていきます。
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自分の嫌なところが見えるのは、良いことなんですね。
さあ、次は、いろんな可能性を探して、チャレンジです。
自信を持つには、どうしたら良いの?
何か一つでも、興味のあることをやってみましょう。
勉強なら、好きな一つの教科を集中して取り組みます。
資格でも検定でも良いです。
趣味でも、スポーツでも、料理でも、家事でも、パソコンでもなんでも良いです。
50ピース、100ピースのジクソーパズルでも良いです。
うまくいかなければ、別のものに取り組んでも良いですし、工夫しているうちに、なんとかなることが多いです。
少しでも、自分の中にできたと感じることがあれば、成功です。
できたという喜びや達成感を、自分の中の宝物として、大事に大事にしまいましょう。
自分を信じて歩んだ軌跡が、自信です。
つい人と比べて劣等感を感じてしまうのは、なぜ?
比べるということは、環境や意識に、競合があるときに起こります。
世の中が成果主義にシフトされ、協力や共存が大事にされないことが多くあります。
人間の意識として、他の人と同じでありたいという多数派同調バイパスが働いているとき、
その集団に属していたいという帰属欲求が強く現れたときに現れます。
自分をイキイキするためには、なんのためにしているか、考えられたら良いですね。
まとめ
劣等感は、誰にでもあるが、自分を強く否定する自動思考は、悪い癖。
人と比べる意識は、多数派同調バイパスと帰属欲求からくる。
人と違うのは、悪ではなく個性です。
自信は、自分を信じてチャレンジした軌跡。
歩いた分だけ、進んでいます。
自分の悪いところが見えるのは、より良い仕事がしたいから。
自分のプラスの可能性を生かして、こうなりたいという思いを大事にして行くと、きっと、イキイキとした、魅力ある人になれますよ。
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