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今日、紹介する「きりのなかのはりねずみ」という絵本は、ユーリー・ノルシュテインというロシアの有名なアニメーション監督の絵本です。
ノルシュタイン監督については、日本アニメーション界の巨匠でもある宮崎駿監督も高畑勲監督も尊敬の念を持たれているようです。
この絵本は、題名のように霧の中を主人公のはりねずみが、さまよう話です。
内容は、大好きな友達の子グマの家に、夜空の星を数えながら話をしようと、ラズベリーのジャムを持って出かけます。
ところが、夜の森は、霧が立ち込め、何も見えない状況です。
木の陰から、様子をうかがうミミズク
美しい馬が急にあらわれ、後を追うと
カサカサと音を立てる葉っぱの中から、ヌーと出てくるカタツムリ
はーっ、はーっという大きな息づかいが聞こえ
あわてたはりねずみは、ラズベリーのジャムを落としてしまいます。
恐ろしいものに追いかけられ、草の上に倒れてしまいます。
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犬が急に現れ、包みを届けてくれます。
遠くから、子グマの「はりねずみくーん」と呼ぶ声が、
ところが、今度は、足を滑らせて、川に落ちてしまいます。
川に落ちると、背中に乗りなさいと助けてくれる生き物があらわれます。
川から上がり、ようやく子グマの家にたどり着きます。
二人は、仲良く、星を見ながら、語り合うのです。
幻想的で、恐ろしさと安堵感と入り混じる不思議な気持ちになる作品です。
ノルシュテイン氏は、「きりのなかで、はりねずみが体験したのは、あこがれ、おどろき、おそれ、そして、よろこび…、そう、人生そのものなんだ。」と記しています。
そうなんです。
ノルシュタイン氏は、この絵本を通して、人生を表現しているのです。
人生で、出会うさまざまなもの
それは、
美しいものを追い求めるこころ
予期せぬいろいろなおそれやおどろき
予期せぬ助けや優しさ
目的にたどり着いた時の喜びと安らぎ
「人生は冒険」
「人生は、いろいろあるけど、楽しい」
「人生は、仲間が大事」
「人生は、目的があれば大丈夫」
さあ、こども達は、この絵本から何を感じ取るでしょうか。
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