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親の気持ちがうまく子どもに伝わらない。

親の呼びかけにあまり反応しない。

表情や身振りが少ない。

感覚が過敏、あるいは鈍感。

好きなことや物に強いこだわりがあり、頑固で譲らないところがある。

その場の雰囲気を読むことが苦手なので、「ドジだね」とか「おかしいね」など、深い意味のない、何気ない一言でも、とても傷つく。

言葉を文字通りに解釈してしまうので、挨拶として、「また会おうね」と言われたら、次に会う約束を考え、会えなければ、嘘つきと思ってしまう。

周囲との違いを感じ、病院で検査を受けると自閉スペクトラム症と診断される。

スペクトラムとは=集合体という意味。

その中には、自閉症、高機能自閉症、アスペルガー症候群が含まれます。

自閉スペクトラム症は、広汎性発達障害と言われていたもので、100人に一人の割合でいます。

限局性学習障害(LD)注意欠如・多動症(ADHD)、自閉スペクトラム症(ASD)が、重複していることもあります。

自閉スペクトラム症の長所

・常識にとらわれないユニークな発想、独創性がある。誰も思いつかない発想力がある。

・ルールをきちんと守る生真面目さがある。一度決めたことをなんとしてもやろうとする。

・不正を嫌う、正義感が強い。

・気持ちが優しい。

家庭での対応

子どもの言い分を聞き、対処法を提案して、お互いに納得いく答えを導き出すようにする。

指示は、絵や図を書いて、視覚的に伝える。

指示は、具体的に伝える。(ちょっと待ってて×→(時計を指して)10分待っていてね○)

ダメと否定するのではなく、こうしようと肯定的に提案する。

発達の凸凹があり、苦手なところもあるが、得意とすることもたくさんある。(記憶力に優れている。集中力がある。難しい理論を理解するなど)

聞く力が弱い場合があるので、伝えたいことをメモにして渡すなどする。

ゲームなど視覚的刺激の影響を受けやすいので、時間を決めるなど必要。

家庭で重要なことは、子どもの得意なことを見つけてあげて、褒めて、伸ばして、自信を持たせて自己肯定感を高めていくことが、特に大事。

自閉症・高機能自閉症・アスペルガー症候群の違い

自閉症
こだわり ある
コミュニケーション とても困難
言葉の遅れ 多々ある
知的障害 多々ある

高機能自閉症
こだわり ある
コミュニケーション 困難
言葉の遅れ ある
知的障害 ない

アスペルガー症候群
こだわり ある
コミュニケーション 少し困難
言葉の遅れ ない
知的障害 ない

高度な知的研究の分野などで、成功した人の中に、アスペルガー症候群の人が多い

特徴

コミュニケーション(対人関係)の障害

・一方的で独特な言葉遣い

誰かの言った言葉を一方的に繰り返す

・文脈の理解がしずらい

相手の言葉を真に受けてしまう、冗談が通じない

・人の感情や場の雰囲気を理解し、適切な行動や態度を取れない

視線があいにくく、表情が乏しい

興味や行動への強いこだわり

・興味を持ったことに過度に没頭しやすい

自分の興味のあること細かく記憶したり、詳しく書き上げたりすることに熱中する

自分の興味を他の人に押し付けて困らせることもある

・自分なりのルールややり方に固執する。「道順」「位置」など

マイルールに固執してしまい、出かける時の道順、物を置く位置など、自分のやり方にこだわりを持つ

さらに列車の時刻表、電話番号、スポーツの試合など数字に固執することもある。

自閉スペクトラム症の診断基準(DSM-5)

コミュニケーションに持続的な障害があるかどうかが診断のポイントで、以下の3つすべて当てはまるかどうか?

1、会話のやり取りや環境を共有することが難しい

2、人と交流する際、身振り手振りなどの非言語コミュニケーションが取れない

3、年齢に応じた対人関係が築けない

「行動・興味・活動」で、4項目のうち2項目以上当てはまるかどうか?

1、常に同じ動きや会話を繰り返す。おもちゃを一列にならべたり、物を叩いたりする

2、同一性への強いこだわりがある。毎日同じものを食べたり、同じ道順をたどったりする

3、非常に限定的で固執した興味がある。

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4、音や光などの感覚刺激に対して、極度に敏感、あるいは、鈍感。

社会生活での困難

相手の表情や仕草などの非言語的メッセージを読み取ることができない(感じ取れない)ので、相手の気持ちを理解できないところから、空気が読めない子、付き合いにくい子として仲間はずれや邪魔者扱いされる。

人との距離感がわからないので、近づきすぎたりして、嫌われてしまう。

同調行動が取れないので、浮いてしまう。

そのため、孤立しやすい、学校に馴染めない、いじめを受けてしまうなど、学校生活での問題が出やすい。

周囲からのサポートが遅れてしまうと、それがストレスになり、引きこもりなどの二次障害が起こりやすくなるので、早く対処する必要がある

相談先について

子どもの発達を専門にしている小児科・児童精神科・精神科

保健センター

児童相談センター

児童発達支援センター

子どものサポートについて

サポートの基本は療育(治療教育)で、公的な施設(発達支援センター)、民間施設、医療機関などに併設された施設で行われている。

周囲の支援と理解は、二次障害(不登校・いじめ・適応障害・PTSD・うつなど)の予防につながる。

適切な支援と周囲の理解があると、生活上の支障を感じにくくなり、自己肯定感が高まり、二次障害が生じにくくなる。

・ペアレントトレーニング(親が療育のトレーニングを受ける)

・SST(ソーシャルスキルトレーニング、集団行動の練習をする)

・TEACCH(視覚的な情報を使ってわかりやすく提案する)

・少人数のグループで遊びや作業を通して、コミュニケーション能力などを身につける。

ゲームなどの勝負にこだわる特徴があるので、遊びややりとりの中で、勝ち負けの時にどういう対応をした方が良いかなど学習する。

薬について

自閉スペクトラムを根本的に直す薬はない。

オキシトシンという脳のホルモンが注目されている。

オキシトシンは、社会生活において他の人への信頼、愛着を増加させる作用がある。

自閉スペクトラム症の子どもはオキシトシンの分泌が少ないと言われている。

オキシトシンを治療薬として対人関係を改善しようとする研究が行われている。

二次障害の症状が出たら、社会生活をしやすくなるために薬が使われることがある。

てんかん発作には、抗てんかん薬

激しいパニックには、抗不安薬

まとめ

自閉スペクトラム症は、現実や生活の上で、様々な困難に直面し自信を失っていることが多い。

家庭では、できた時にしっかり褒めてあげることが大事。

褒められると子どもは自信がついて、やる気が出る。

こだわりを良い方法に持っていき、才能を開花することも可能。

一人一人特徴が違うので、その子にあったサポートの仕方を見つけて、コミュニケーション能力を高めて、自信をつけさせてあげることが、一番大事。

この記事は、岩波明氏の「発達障害」(文春新書)を参考にしています。

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